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2013年7月25日 (木)

【ArtStudio解説 番外5】価値を見つけよう!

オオニシ 「また、失敗か…」
オオニシ 「俺はもうダメだ…」
 
 
 
 
 
kazm 「はわわわわ…」
ルカ 「…なんで分裂してるのよ」
リン 「kazmがさ、ボカロ関連の人が集まるイベントに顔を出したらしいんだけど、
なんか凄い作品を作る人ばかりで落ち込んでいるんだって」
ルカ 「それでなんで落ち込むのよ」
リン 「自分の描いてる絵と比べて、ということらしいけど…」
ルカ 「気にしすぎよ」
リン 「つーか、この絵を何と比べるんだよ!」
 
20130724_22_05_37
 
ルカ 「…比較とか、そういう話じゃないわね」
ミク 「kazmさん、あたりまえじゃない」
kazm 「へ?」
ミク 「ボカロ関連の人って地位も身分も関係なく集まるから、学校や会社とかのグループとは全然違うのよ。いろんな価値観を持った人が集まるし、凄い人もいれば普通の人もいるわ」
ルカ 「それに、もし普通の人ばかりだったら行ってもつまらないでしょ」
リン 「凄い人たちばかりだとすぐ喧嘩になりそうだし」
ミク 「まあ、喧嘩になるかどうかはともかく…
実はね、世の中にはいわゆる『普通の人』なんていないのよ」
kazm 「はら?」
リン 「どういうことだ?」
ミク 「では、今回はkazmさんのために、メンタルのコントロール方法その2を解説しちゃいます!」
 
 
 
 
<ピンポーン
 
ルカ 「誰か来たわね」
ミク 「はーい、開いてますよ!」
オオニシ 「こんにちは…」
リン 「誰だよ」
オオニシ 「私は科学者のオオニシと申します。
今日はミクさんにぜひお会いしたくって」
ミク 「あら、はじめまして! どんな御用でしょう?」
オオニシ 「実は私、ボーカロイドが好きで、絵を描いているのですが、いくら描いてもうまくかけないのです」
kazm 「なるほど」
ルカ 「まあ、そのうち上手く描けるわよ」
ミク 「その絵を見せていただけませんか?」
オオニシ <ゴソゴソ
オオニシ <スッ
 
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ミク 「へえ…」
リン 「ふーん」
ルカ 「幻想的というか、何か温かい絵ね」
オオニシ 「そうでしょうか? ピアプロで色んな人の絵を見ているのですが、私のなんか、とても見るに耐えない絵なんじゃないかと思うのです」
kazm 「確かに」
ミク 「こら、kazmさん! …そんなことないですよ」
オオニシ 「いえ、変な励ましは結構です。自分が1番分かっているのです。」
ルカ 「あー…」
リン 「そういうの1番ダメじゃね?」
ミク 「うーん、kazmさんもそうだけど、今1番必要なのは、自分の絵に対する正当な評価ね」
オオニシ 「正当な評価…ですか」
ミク 「それじゃ、私がいつも心がけている、よい絵を描くための指標を以下に書きますね」
 
①絵のテーマがはっきりしているか。訴えたいことはもれなく描かれているか
②手を抜いたところは無いか。ごまかしは無いか
③自分自身でそれがよい絵だと思うか
④差別化はしたか。他の人が描かない何かをそこに描いたか
 
オオニシ 「はあ」
kazm 「…よくわからん」
ルカ 「『上手な絵』なら話は早いわ。アニメやゲームのキャラクターなど、プロが描く絵なら、デッサンも安定しているし、綺麗にかわいらしく描けているわね。でも、それは本体となるお話やゲーム部分があって初めて成立する絵」
ミク 「もし絵だけを描くなら、その目的をはっきりさせることが大切ね。例えばある楽曲の世界観を表現したいだとか、とにかく可愛い女の子を描きたいだとか…。それが①につながるのだけれど」
kazm 「なるほど」
リン 「②は?」
ミク 「たとえば、指を描くのが苦手だからって、わざと手を隠したポーズにしてない? 線の境界をあいまいにしてごまかしたりしていない? もちろんテーマと関係無いところに時間をかける必要は無いけれど、必要な箇所にベストを尽くしていないのなら、シンプルに実力不足ってことよ」
ルカ 「③は解説不要ね。自分自身で納得していないものは完成ではないでしょうね」
kazm 「④は…」
ミク 「その絵の『売り』というか、例えば、同じ風景を描くのでも、他の人と違う色を使ってみたりだとか。だからといって奇をてらう必要は全然無いけれど」
ルカ 「コンビニに箱ティッシュが並んでいて、一つだけ真っ黒な紙のティッシュがあったらどうかしら?」
オオニシ 「…買わないまでも、ひとまず目を引きますね」
ミク 「多少紙がゴワゴワちゃんだったとしても、好きな人は買っちゃいますよね」
リン 「…個性が大事ってことか」
オオニシ 「でもですね、私が悩んでいるのは③なのです。どうしても自分の絵に納得できないのです」
ルカ 「それじゃ、①②④のポイントを見直して、完成まで頑張る! しかないわね」
ミク 「あと、①に関連して言うなら、弱すぎる情熱は決して相手に届かないということね」
リン 「…どういうことだよ」
ルカ 「言っちゃえば、誇張(デフォルメ)と思い切り。誇張しすぎて人物がありえないポーズになっていたとしても、直立不動のポーズよりは全然ましだし、テーマを表現したいのなら捨てるべきところは捨てるべきよね」
kazm 「なるほど」
 
 
 
ミク 「それから、絵の価値は、描いた人自身の価値観によると思ってます」
リン 「ふーん」
ミク 「その人がどんな人生を送ってきたか? これからどんな道を歩みたいと思っているのか? を感じられるのがよい絵だと思います」
ルカ 「1枚の絵なんかより、その人自身のほうがずっと価値があるのよ。当たり前だけど。だから、その絵から、描いた人の呼吸が感じられるものほど、作品に深みが出るわ」
オオニシ 「なるほど… でも、私はつまらない人生を送ってきました」
ミク 「…」
ミク 「フフフ、それはおかしいです」
オオニシ 「な、なんででしょう」
ミク 「例えば、消防士さんが『絵がうまくかけない』って悩んでいたらどう思います?」
kazm 「『火事のときはよろしくたのむぜ』」
ミク 「…じゃなくて、上手い下手はどうでもいいから、消防士さんならではの作品を見たい、と思いますよね」
オオニシ 「それは消防士さんだからじゃないですか?」
ミク 「いいえ、消防士さんじゃなくても同じなのです。さっきkazmさんには『普通の人はいない』と言ったけれど、ちょっと作品と人の関係について、分かりやすく図にしますね」
 
1
 
リン 「人間っておっきいんだな~」
kazm 「まさに氷山の一角…」
ミク 「この表現していない部分、これこそが人間の価値なのです。
ここで古代ギリシアの哲学者アリストテレスの言葉を引用しますね。『人間は社会的動物である』」
ルカ 「人は社会の中で、ある共同体の目標のために何らかの役割を担っている、ということね。働いている人じゃないとちょっとピンとこない言葉だけど」
リン 「つまり、絵を描くこと・音楽を作ること・動画を作ること、それ以外にもその人の価値があるってことか」
ミク 「うん。誰かの作品を見てコメントを書くことや、自分の好きな作品を誰かに紹介することもそうだし、時にはお金を払って作った人を応援したっていい。それ以外にも私たちはたくさんする事があって、その中で社会や文化全体に貢献しているわけだから、今、絵がうまく描けないことくらい、どうってことはないの。なぜなら、この世に誕生した瞬間からずっと、たくさんの人たちとともにたくさんのことを行ってきて、誰かと一緒に笑ったり、悲しんだりしてきたわけでしょう? その歴史がたった1枚の絵、1本の動画に否定されるなんて、私にはとても思えないわ。それよりも、その歴史をふまえた、その人らしさの方がずっと価値があることなんです」
ミク 「そして、だからこそ、誰かの人生観を変えてしまう作品というのは、ものすごいパワーを持つと思うの。誰かを心の底から感動させられるなら、相手はたった1人だっていいんです
オオニシ 「…」
ルカ 「…うん、そうね、私もそういった幸せな出会いをしたことがあるわ。それがよい作品との出会いということよね。その人との出会いというか」
オオニシ 「…」
オオニシ 「ミクさん…」
ミク 「オオニシさん、どうでしょうか、何か伝わりましたか?」
オオニシ 「私は、失敗ばかりの人生だ。科学者としても三流だし、絵もこんなに下手くそなんだ」
リン 「…」
ミク 「オオニシさん、それでも、あなたを必要としている人はいるわ。
ご家族はいらっしゃいますか?」
リン 「そうそう、家族の人は、おめーを必要としているはずだよ」
ルカ 「誰かのために生きているのね」
オオニシ 「…」
オオニシ 「…私は天涯孤独なんだ。父親も母親もずいぶん前に他界したし、妻は10年前に失踪した。子供だっていない。毎日家にこもりきりで、誰とも会わないし、誰とも関わりなんか無い。『社会的動物』だなんて、どんな社会が私を必要としているというんだ。私には価値が無いんだ!
kazm 「あ…」
リン 「…」
ルカ 「…」
ミク 「…」
オオニシ 「…」
オオニシ 「…すみません、取り乱してしまって。もう、帰ります」
ミク 「…」
ミク 「…オオニシさん」
オオニシ 「はい」
ミク 「では、私のために絵を描いていただけますか?」
リン 「え?」
ルカ 「…」
オオニシ 「え…」
ミク 「おかしいです、オオニシさん。天涯孤独なんて無理ですよ。もう、私たちとオオニシさんは、縁が出来てしまっています」
オオニシ 「…!」
ミク 「私、オオニシさんの絵が見たいです。だから私のために描いてください」
オオニシ 「ミクさん…!」
ルカ 「そうね、私も見たいわ」
リン 「あたしも!」
kazm 「俺は別にどうでもいいが…」
ミク破っ!
 
<ドスッ
 
リン 「ギャー」
ミク 「オオニシさん、私たちのお願いを、受け入れてもらえますか?」
オオニシ 「皆さん、ありがとう…本当に…」
ルカ 「さあ、涙をふいて。お絵描きはいつでもいいから、また、連絡をください」
オオニシ 「分かりました、では、家に帰って科学の実験を続けることにします。
もちろん絵も描きますよ!」
リン 「その調子!」
ルカ 「頑張ってね!」
ミク 「いつでも待ってますよ!」
 
 
 
(1週間後)
 
 
 
kazm 「ん? 小包が届いたのだ」
ミク 「何かしら」
リン 「開けてみよう」
 
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オオニシ 「ミクさんへ、下手くそだけど、あなたのことを描きました。よろしければ受け取ってください」
リン 「おー、ハート型の地球!」
kazm 「下手の横好きだな」
ミク破っ!
 
<ドスッ
 
リン 「ギャー」
ミク 「(オオニシさん、とってもいい絵です! また、描いてくださいね!)」
 
 
 
 
 
司令 「…デビルミクよ」
デビルミク 「はい、何でしょう?」
司令 「ミクさんの絵を描いてみたんだが、どうだろう?」
デビルミク <チラッ
 
20130528_211750
 
デビルミク 「…なんていうかその」
司令 「何だ」
デビルミク 足の裏みたいなミクですね…」
司令 「…」
司令 ガッデム畜生!
デビルミク 「ちょ、ちょっと、暴れないでくださいよ!」
 
 
 
ゆかり 「(…お可哀想な司令。私が必ずや、ミクのお絵描きの技、盗んで差し上げますわ…!)」

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コメント

僕もartstudioで絵を描いているので、とっても参考にしながらミクちゃん達のやり取りをみています(笑)
お時間があればでいいのですが、乗算、オーバーレイなどレイヤーの紹介をして頂けるととても嬉しいです!
調べてもよく分からなくて(というかミク達に紹介してもらいたい!)、取り上げてもらえたらと思ってます!

投稿: | 2013年8月 2日 (金) 20時51分

コメントありがとです! 嬉しいです!
そですね、レイヤーはまだまだ解説することがありそうですね)^o^( ミクさんに頑張ってもらいましょう! ぼくも勉強しなきゃですがw

投稿: 管理人 | 2013年8月 3日 (土) 00時39分

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